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原子力発電に反対する理由は何ですか? 賛成?反対?トリコロール(3)

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脱・原発が騒がれている今、あなたはどうお考えだろうか?


私は、現在のスタンスを告白すると、「脱・原発・反対」である。

人の気持ち、時代の傾向、エコブーム、政治などとの絡みにまで範囲を広げると、膨大な文章量になってしまうため割愛して、今回、数字の話をしよう。



年間約115万人



この数字が分かるだろうか?
この数字は世界で1年間に「大気汚染で死ぬ人の数」である。
このうちの約5割が車の排ガス。約3割が発電所で発生する大気汚染物質によるものである。
更に言えば、石炭の採掘作業現場でもおびただしい数の人間が死んでいる。
特に中国では毎年数千人以上の人間が大気汚染による呼吸器疾患や落盤事故などで死んでいる。
これは、WHOの徹底した疫学調査の結果である。

そして日本では、毎年3万3千人〜5万2千人の人間が大気汚染が原因で死んでいる。

あなたは「知らなかった」かもしれない。それはいい。
でも「知らなかったから、しょうがない」で済ませるなら、「原発が近くに無いから、興味ない」と言ってしまう都会の人間と同じである。
この記事で、数字だけでも見て行って欲しい。


前述した通り、化石燃料は採掘作業や大気汚染でたくさんの人間が犠牲になっている。
分かりやすい数字で、原子力発電と比較してみよう。

1時間に1テラワット発電する(1TWh)ために死亡する人の数
化石燃料・・・・21人
水力発電・・・・1.4人
原子力発電・・・0.03人

ついでに水力発電も載せた。圧倒的なのは化石燃料だが、水力発電でも時折起こるダム決壊事故などで多くの犠牲者が出る。上記の数字は、それぞれの発電所を作る際に起こる死亡事故、稼働時の影響による死亡を考慮して統計が取られている。原子力発電では、もちろんチェルノブイリの事件も含めた全ての事故とそれに関わる癌患者の死亡も計算に入っている。ちなみに化石燃料による二酸化炭素の将来的な気候変動リスクは含まれていないので、これから更に数値の悪化が予想出来る。


尊い人命を真剣に守りたいのであれば、焦点を当てるべき点は明白である。


今回は死亡者数に絞って話したが、面積当たりのエネルギー効率も考慮に入れると更に原子力発電の利点が大きい事が分かる。だが、それはまたの機会に解説する。

なぜ、ここまで日本人は脱・原発思考に染まったのか。
それはもう一目瞭然で、マスメディアが原因である。
人は喜びを得るための行動力よりも、恐怖から逃れるための力の方がずっと強い。
それは、既に心理学分野の実験で証明されている。だから、禁煙の呼びかけポスターは止めたときの利点ではなく、喫煙し続ける人の危険性を叫ぶ。
その事を知っているマスメディアは、必要以上に危機感を煽って視聴率を上げる。
滑稽だったのが放射線量の測定ブームだ。放射線量を正確に計測するのは専門家であっても難しい。
何十万円もする計測器であっても同じ場所にいくつか並べて計測すると、全て違う値を出す。
そして、広島・長崎の原子爆弾の犠牲者、生存者たちの尊い犠牲をもとに緻密なデータが存在する。
知らない人も多いだろうが、私たちは、1年間で身の回りの全ての物質から2.4ミリシーベルト被爆している。
そして、調査の結果、一度に(←これが重要)100ミリシーベルト以上の被爆をしない限り、発癌率に影響はしないという事が分かっている。

そういった例を挙げればキリが無いのでそろそろ終わりにするが最後に

「事実(じじつ)」と「真実(しんじつ)」の違いは何か。について。


この二つの言葉を混同して使う人が多いように思う。

簡単に説明すると、
事実→実際に起きた出来事。数字や記録など、誰から見ても同じ素材。
真実→事実をもとにしたそれぞれの解釈。

例を挙げると、
事実→冷蔵庫にレモンジュースが入っている。
Aさんの真実:暑い季節になってきたので、レモンジュースが冷えているのは嬉しい。
Bさんの真実:レモンジュースは嫌いだ。自分の冷蔵庫の中に存在してるだけで不快だ。
Cさんの真実:ビールで割って、最近話題のビアカクテル「パナシェ」を作ろう。

つまり、某名探偵の言葉を借りると、「事実はいつも一つ」であり、真実は人それぞれなのである。
人それぞれだから個人から見れば、「真実はいつも一つ」であり
世界的に見ると「事実はいつも一つ」である。


あなた自身の「真実」は何だろうか?
それを考える参考になれば幸いである。




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